TCS楽屋花企画 ~まとめと舞台裏~

皆さんが人生で一番緊張した瞬間はどんな時ですか?
心臓が破裂しそうになったり、呼吸の仕方が分からなくなったり、緊張で手が震えてミンティアを10粒以上出してしまったり、そんな経験をしたことはありますか?

受験、就活。人によって様々でしょう。私ですか?
長年憧れ続けてきた人と対面してお話する機会をいただいて現場に向かってる時です。


LAWSON presents 雨宮天さんライブ2020「The Clearest SKY」に参加された皆さん、お疲れさまでした! お陰様で沢山の方とお話させていただいたんですが、来る人来る人サイン会どうでした?って聞かれてしまって。想像してみて下さい。

憧れの人が対面数十cmの距離にいて、あなたの大好きな声で名前を呼んでくださって、むっちゃ素敵な笑顔を向けてくれるんですよ? 記憶を保てますか?
尊すぎて記憶がねーんですよ! 話せることがほとんどないの、残念だけど!!!
意識を保てた自分を褒めてやりたい。

前段 企画前

とまあ、そんなくっそどうでもいいガチ恋小噺を挨拶代わりにキメたところで本題です。今回TCSが開催されるにあたり、初めて楽屋花企画を主催させていただきました。その経緯と舞台裏なんかを備忘録代わりにまとめておきたいと思います。

そもそも私がいわゆる「御花企画」を知ったのはいつだったかと記憶を辿ってみますと、2015年7月に行われたMoIW2015、通称アイマス10thライブまで遡ります。アイマス現場で私が初めて現地を踏んだ公演ですが、この頃にアイマス関連はファンの間でフラスタ企画が盛んに行われている、という認識をおぼろげながら持ち始めます。


そんな感じでTrySail現場も並行して行くに連れて、自分も御花企画に乗っかってみようと思い立ったのが2016年2月に行われたTrySailの「アマイセイル」というライブイベントでした。ファンの間である意味伝説となっているバレンタインライブイベントです。

それから天さんの初ソロライブ2016年『Various SKY』東京公演や、アイドルマスター ミリオンライブ!の周年ライブで天さんが北沢志保として出演する公演などで、フラスタをされてる方の企画にちょこちょこと乗っからせていただくことが増えていきました。


この頃は「イベントに行く」「グッズを買う」以外にもうひとつ自分にできる応援というか貢献方法が何かないかな?と考えていたのですが、その一方で御花企画に協賛させていただくことは手っ取り早く何かした気になって楽をしてるだけの、もしかしたら単なる自己満足なんじゃないか?と考えている自分もいました。

まだ自分の中で気持ちが中途半端だったというか、燻っていたというか。好きは好きなんだけど、まだ憧れの人に私の全部で向き合い切れていなかった、そんな頃の話です。


そんな半端な気持ちが掻き消されたのが、2018年5月に行われた『誓い』リリースイベントでした。Twitterで何度も口にしていますし、このブログでも記事にまとめさせていただいてますので詳細は割愛します。知りたい方は過去記事を御覧下さい。

実は天さんのソロのリリースイベントに行ったのはこの時が初めてだったんですが、私は非常に重大な経験をしました。天さんの気持ちに触れ、ファンの温かさに触れ、自分自身の動揺と気持ちの大きさを嫌というほど痛感しました。


間違いなくここが私のターニングポイントでした。
そこからTOS中野公演千秋楽の大団円に繋がって、2019年夏には天さんがソロとしてアーティストデビュー5周年を迎えます。ご存知の方もおられるかもしれませんが、この間に私は「志保の日」や「青き鉢巻」といった企画において積極的に編集長や主催を務めさせていただいて、今から振り返るとこれが主催者としての経験を積ませていただく下地になったのかな?という気がしています。

中段 企画立案

そして来る2019年9月7日、雨宮天さんカバーライブイベント第二回音楽で彩るリサイタル大阪公演にて、アーティストデビュー5周年記念ソロワンマン最大規模のライブ「The Clearest SKY」開催が発表になりました。開催は2020年1月18、19日。

気付いたらその日にツイプラを立てている自分がいました。御花企画やるぞ!と。
天さんに気持ちを届けるぞ!と珍しく燃えていて。


前述した企画を通して仲良くしていただける方が少しずつ増えていたこともあって、今の私なら御花企画を主催しても多少は人を集められるんじゃないか?とか、今が天さんにいただいた「攻めの姿勢」を見せる時なんじゃないか?とか、そんな風に感じていました。

何より天さんに「あなたに希望をもらっている人がこんなに沢山います」ということを、その方たちの気持ちを天さん御本人に届けたいと強く思っていました。


さて。御花企画を立ち上げる時にいくつか考えたことがあります。
まず楽屋花かフラスタか。どちらにもメリット・デメリットが存在するのですが、私は敢えて楽屋花を選びました。これも理由はいくつかあるんですが

・最悪そんなに人を集められなくても予算的に個人でもどうにかなる。
・宣伝の過程で上手く行って人が集められたらフラスタに変更できる。
・ロビーに飾られるフラスタと異なり楽屋花は楽屋あるいはその周辺に置いてもらえるので、より天さんの視界に入れてもらえる時間が長いのではないか。もっと言えば準備中で緊張してる時に力にしてもらえるのではないかという打算があった。
・そもそもフラスタのプロ集団に勝てない。


ご存知のようにTrySail界隈は先人ファンの御尽力によって、アイマスにも引けを取らないくらいフラスタ企画が盛んな印象のある現場です。中でも天さんファンの中核に位置する「毎回フラスタを出してる方たち」でお馴染みの皆様に真正面から企画被りしに行って、人を集められるとはこれっぽっちも思っていませんでした。

ならば、少しでも違いをアピールしていかないといけないし、御花企画で実績のない私は集客力で劣るわけですから、ツイプラを立てた段階で現時点での計画やプランを詳らかにしておかなければならない。そこは企画中・宣伝中にずっと意識してきたポイントです。


とは言えぶっちゃけた話、私にとって自分の企画の成功云々よりも、まず天さんに喜んでいただくことが最大の目標でしたから、ALL SORA, ALL BLUEの気持ちで他のフラスタ企画も一緒に宣伝させていただくのが最善だと考えました。

色々と試行錯誤しながら発信していく中で、そういった方たちにも好意的に受け止めていただくことができたので、結果的には大成功だったと思います。


あとは如何せん初めてのことでしたので、とにかく動き出しは早く。早くて困ることはない!をずっと意識してました。幸いイラストを担当してくださった梨林檎さんは9月7日その日にイラストやりますと言ってくださったので人選は考えずに済みました。

それでも9月中からスケジュール立案、御花屋さんの選定、イラストイメージの具体化みたいなことをやっていて、10月には御花屋さんに最初のアポをとりました。この時点で1/18、19日のイベント被りは頭に入っていたので、万一を避けるためです。

11月からイラストに関して本格的な協議を行い、何度もラフを上げていただきながらイメージの摺り合わせを重ねました。並行してツイプラの更新、集金方法の選定。


集金は銀行振込とPassMarketによる電子決済のどちらにするか最後まで迷っていたんですが、お互いに本名やプライバシーの開示が必要ないこと。銀行まで振込に行く手間を省けることから、今回はPassMarketを使ってみました。

電子決済を使ったことがなくて抵抗のある方もおられるかなと心配していた部分もあるんですが、大半の方がTCSにもいらっしゃるということで現地手渡しを選択されていたこともあって、無事にご参加の皆様全員から集金することができてよかったです。


12月末から1月始めまではご参加の方にそれらの周知とご連絡、御花屋さんやイラスト担当も交えて最終調整に追われました。追われたと言ってもキツいなとか、面倒くさいなと思ったことは一度もなかったんですけど、15人くらい集まってもらえたら御の字だなと思っていた参加者の方々が見る見る増えていって30人を超えた辺りから、これは参加してくださる皆さんの期待に応えるものにしなければならない……!という見えないプレッシャーのようなものも感じ始めていました。

無事に全ての工程を終えて、あとは当日御花屋さんに配送していただくのみ、となった時はさすがにホッとしました。まだ実感はなかったですけどね。

後段 企画後

ライブ当日もそれなりに緊張感がありました。
果たして御花は無事に届けてもらえているのか。ご参加くださった皆さんから無事に御花代を回収させていただけるのか。正直、疑心暗鬼にとらわれていました。

楽屋花を選んだのは私ですが、ロビーに行けば確実に確認できるフラスタと異なり、楽屋花は御花屋さんの連絡でしか配送と設置の完了を確認できません。天候も芳しくない中で、信頼してお願いした御花屋さんとは言ってもこれが初めての折衝でもありましたので、本当に大丈夫だろうか?とか。


御花企画に参加していただいた皆さんの多くが初めてお会いする方たちばかりという状況で、無事にお会いして御花代をいただけるのだろうか?とか。まあそれは参加してくださる皆さんの側も同じ気持ちのはずなんですけど。

だって私のことは何も知らなくて、ただガチ恋ツイートしてるからって本当に企画してるか分からないわけじゃないですか。先程も申し上げたように、楽屋花は本当に届けられてるかどうか分からないわけですから、適当にお茶を濁して資金を懐に入れることはちょっと悪知恵のあるやつならいくらでもできるわけですよ。


でもそれは全部が杞憂でした。
御花屋さんは楽屋花をちゃんと届けてくださっていたし、御花代を渡しに私のところまで来てくださる方たちは皆さん本当にいい人ばかりで。私の周りに沢山集まって、色んな話をしてくださって、遠征されてきた方は地元のお菓子をくださったり、寒いだろうからとお茶の差し入れをしてくださる方もいて。


こんな経験をしたのは初めてで、なんて楽しいのかな。温かいのかなって思って。
これを書いてる今も実はちょっと泣きそうなくらい、感謝の言葉しか出てこないんです。

そんな時間を空間を作ってくださった、こんな素敵な人たちと巡り合わせてくれた雨宮天さんの素晴らしさに改めて気付かされました。私がすごいんじゃなくて、私に感謝してもらえることはもちろん本当に嬉しいんですけど、沢山の人に御花を出したい協力したいと思わせてしまう天さんが本当にすごいなって思いました。


ライブ後も初日、二日目と合計12人の方と打ち上げでお話させていただいたんですが、Twitterの相互フォローは長いけどお会いしたことがないという方も多くて、ようやくお会いしてお話できた嬉しさとか。それまであまり関わりがなかった方も気さくにお話してくださって、今はただただ楽しかったという気持ちと充実感しかないですね。

天さん曰くいつになるかはわからないけど、「次」があるなら。
「これから」を示してくれた天さんにまた感謝の気持をお返しするために、私は私のできることを私のやり方で届けていきたいと気持ちを新たにしています。


そんな感じで5000字が見えてきたので、無理やりまとめにかかります。
TCSの感想も書きたいのですが、この記事で書いてしまうといよいよ1万字の大台を突破してしまいそうなので、それは近々改めてということで!

取り急ぎ、TCSお疲れさまでした。
御花企画にご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!!
雨宮天さんと彼女に関わる全ての皆さん、大好きですありがとう!!!