Double the Cape

こんばんは。氷雨です。TrySail Live 2021『Double the Cape』初日の3/6(土)公演に参加して来ました! そのレポート、と呼ぶには纏まりのない感想を投下します。


☆セットリスト
 朗読劇
1.Sail Out
2.BraveSail
3.Baby My Step
 MC1
4.パーリー☆パーティ
5.Truth.
6.CODING
 MC2
7.あかね色
8.azure
9.明日も晴れる
 MC3
10.うつろい
11.ごまかし
12.コバルト
13.High Free Spirits
 MC4
14.whiz
15.バン!バン!!バンザイ!!!
16.Sunsetカンフー
17.adrenaline!!!
 MC5
18.Free Turn
 EN
19.Youthful Dreamer
20.disco
 MC6
21.この幸せが夢じゃないなら


率直に言います。めちゃくちゃ楽しかった!!!
現地ライブは「リスアニ! 2020」以来、1年1ヶ月ぶり。TrySail単独ライブとしては「The TrySail Odyssey」以来、1年半以上空いた上でのライブだった、ということを差し引いても、過去最高クラスに楽しいライブでした。


正直な話をすれば、私は今回のライブはまた延期されるか、中止になると思っていました。これまで『Agapanthus』を延期の上でツアーからワンマンライブに変更し、『Go for a Sail』と『Paint it, SKY』をオンライン配信に切り替え、『Pre-2nd Zeppツアー』を途中で延期する決断をしてきたミュージックレインですから、危険な橋はなるべく渡らないというか、かなり慎重な判断をしてきたと思います。


二度目の緊急事態宣言の最中、新年特番配信にて発表された今回のライブ開催。いや、さすがに無理なんじゃないか?というのが第一印象でしたが、それでも発表に踏み切ったのは「私たちが前を向いていつでもやってやるぞ!って気持ちでいないと、ファンの皆が戸惑ったり困ったりするかもしれないから、開催発表というよりは私たちの気持ちを伝えたかった」というような意味のことをTrySailの3人は口にしていました。


彼女たちの想いを受け止めるファンの一人として、今回のライブに是が非でも参加したいという思いはありつつも、周囲の説得という高すぎるハードルを越える努力をする以前に。今日まで嫌というほど何度も聞いてきた悲しい「お知らせ」を、もう二度と聞きたくないという思いの方が、本当のところ私はずっと強かったです。

できもしない開催のお知らせだけさせておいて、結局「開催を断念します」という告知をTrySailにさせる事務所に反感を覚えたことすらありました。


心の折れかけていた私がようやく意を決してチケットを握ったのは2/26、ライブ開催8日前のことでした。一般でチケットを取るのはいつぶりだろうかと振り返ってみましたが、たぶん2ndライブ『Golden Voyage』辺りまで遡ることになるんじゃなかろうかと思います。当時の私はまだポータル無料会員でした。


そんな風にTrySailと、感染症に向き合うことから逃げ腰になっていた私は開演前、ライブ前とは思えないほどテンションが低かったと思います。

それでも、どんな時も、この5年間。ずっと私の気持ちを引っ張り上げ続けてくれたのは、TrySailだったなと改めて感じました。入場してスモークがかかるステージを見下ろした時、私は忘れていたライブ前の高揚感を思い出すことができたのです。


   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   


ここまでが前段。ブロック毎に感想を述べていきます。


☆朗読劇~Baby My Step

初期の頃は曲数が少なかったこともあって、毎回のように朗読劇を披露していたんですよね。そしてセットリスト初っ端の「Sail Out」は2ndライブ『Golden Voyage』と1stツアー『The Age of Discovery』の過去2回あったわけなんですけど、これは私が初めて参加したTrySailのライブと、初めて映像商品化されたツアーということもあって、懐かしさが半端ないというか、感慨深い思いはやっぱり感じますよね。

BraveSailは『Habor × Arena』公演におけるモニターを使った演出が印象に残っていますし、Baby My StepはTrySailにおける初めてちゃんとコールを必要とする曲だったこともあって、今回披露はないんじゃないかなと思っていたのですが、披露してくれてTrySailのライブ楽しい!って思いを序盤で思い出させてくれたことが嬉しかったです。


☆MC1~CODING

「パーリー☆パーティ」の披露は2ndツアー『The Travels of TrySail』新潟公演以来、2年10ヶ月ぶりの披露だったようです。私が最後に聞いたのは後述する「あかね色」と同じく『Habor × Arena』公演以来だったので、まさか!という思いと、この流れなら「あかね色」もあるかもしれないとほんの少し期待していたのが、この時の率直な心情です。

「Truth.」と「CODING」は、これまでのTrySailにはなかった切り口で。GARNiDELiA提供ということもあって、斬新な曲調とダンスが見て聴いて非常に楽しい、私の中でも好きなベストシングル上位に入る2曲なので、すごく楽しみながら聴いていました。


☆MC2~明日も晴れる

いわゆる「聴かせる」ブロック。披露回数が極端に少なくファン待望だった「あかね色」のイントロが流れてきた時は、思わず天を仰いでしまいました。この曲は正真正銘、2017年の『Habor × Arena』公演以来、実に3年8ヶ月ぶりの披露となります。

なぜそうなってしまったのか? TrySailがリリースしてきたアルバムには必ずバラード曲が入っているんですよね。2ndアルバム『TAILWIND』には「Journey」が、3rdアルバム『TryAgain』には「またね、」が収録されていて、それらを引っ提げて行われた2nd・3rdツアーはどうしてもその曲の披露が優先され、方向性の被る「あかね色」はベンチを温める補欠に回され、ついぞ披露の機会を失ってしまっていたのでしょう。


その流れからの「azure」「明日も晴れる」は心に残るブロックになりました。ファンの間では今回の「azure」は完全体とか究極体とか言われているみたいですが、そう言われるだけの振り付けの入れ方、演出面の強化がなされていましたので、これはぜひ映像商品化して見直したいなあと思う部分ではありますね。

「明日も晴れる」は初披露となった『Smooth Sailing』での可愛らしい振り付けが物凄く印象的で、そこからとても好きになった曲でもあったんですけど、今回はその振り付けが結構大人しい感じにアレンジされていたなあと感じました。


☆MC3~High Free Spirits

「マギレコ&強い曲」ブロック。「うつろい」はリリースから約1年を経て、ようやくの初披露となりました。せっかく振り付けを見たのに記憶がないのでもう一回見たい()

「ごまかし」のサビの螺旋階段みたいな振り付けがくそ好きって何回も言ってますけど、この辺まで来ると初期のTrySailには絶対歌えなかった曲だよなあという感慨深さもあったりして、私の最推し曲である「whiz」からの成長をまざまざと感じさせられます。


コバルトはイントロ付きの披露は2ndツアー序盤以来ということなので、こちらもフルは3年近く空いてるんでしょうか。実は私がTrySailのリリイベに初めて参加したのが、この「コバルト」でして。その時に間近で見た景色は5年半も前のことになるので、だいぶ記憶も薄れてきてしまっていますけど、それでもCD音源と比較したら(当時の良さはもちろんありつつも)今のTrySailの歌唱力はレベルが違うものになっていると思います。これだけ長く応援できていることの幸せを噛み締めながら聴いていました。


☆MC4~Free Turn

「鉄板」を抑えつつも、TrySailの成長を様々な曲から感じられるブロック。このMCで衣装チェンジがあったのかな? 裏地にメンバーカラーの色があしらわれたスカートだったので「whiz」の振り付けに持ってこいの衣装じゃん!と一人で盛り上がっていました。

「バン!バン!!バンザイ!!!」は3rdツアー「The TrySail Odyssey」追加幕張公演千秋楽で、トロッコに乗って披露されたんですけど、その時に天さんの声が一瞬震えたのを私は現地で感じていて。映像化した際に確認しても目元を拭う仕草があって、たぶんファンと一体になれるこの曲が好きなんだろうなと感じていたので、ご本人から「大好きな曲」として語られたことも、今回のライブで披露してくれたこともすごく嬉しかったですね。

3rdツアー終了後に発売された10thシングル「Free Turn」はTrySailの5周年の集大成でもあるシングルでしたし、今回のライブのキーパーソンになるとは思っていましたけれど、本編の最後に持ってきたかー!って感じました。MVだけだったら私の最推しシングルなので、まだ見たことがないという方は必見です。


☆EN~この幸せが夢じゃないなら

最終のアンコールブロック。全てを持っていくdisco(笑)

私はprimaryの「ナイトクルーズ」だったり、discoの「一進一退しつこく行こう」の部分がどちゃくそ好きでして、それは天さんが羽目を外すくらい今を楽しんでくれてるんだ!って感じられるのがとても幸せだからなんですよね。

ふざけてもいいんだ!って思える会場の空気感とか、それを温かく見守ってくれるファンがいるって思ってくれていることも、そんな風にふざけてもちゃんと受け止めて、フォローしてくれる信頼できるメンバーの2人がいるんだって思っていることも。なんかもう、その全部が幸せだなって思えるんですよね。


「Youthful Dremer」の1stライブの映像をモニターで被せる演出もニクいな!と思ったんですけど、それ以上に「この幸せが夢じゃないなら」の化け方が半端なくて、このライブを通してめちゃくちゃ好きになりました。

元々いい歌詞だし、いい曲だなと思ってはいたんですけど、この状況を乗り越えて初めて現地でライブができるようになって、その最後の最後に置かれたこの曲の意味を考え始めたら、ちょっと涙なしには語れそうもなくて、今も涙を堪えながら書いてるくらいです。本当に、ずっと応援してきてよかったなぁってそう思えています。


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MCの中で「ちょっと懐かしい曲も歌いたいと思った」という意味のことを仰っていたように、今回のライブは端的に言えば古参向けというか、ずっと応援し続けてきたファンに、よりぶっ刺さる内容だったとは思うんですけど、初めて参加した方にも「これがTrySailのライブなんだぞ!」ってことを体現できたライブだったというか。

TrySailがいかにファンに愛されるユニットで、彼女たちにしかできない、楽しいライブを作ってきたのかが分かってもらえるライブだったんじゃないかなと思います。


私は初日しか参加できませんでしたし、未だに当時の全曲披露・単独ライブ最大規模だった「Habor × Arena」公演が最強、だと思っている懐古厨ではありますけれど、それでも今回のライブは久々の現地ライブだったという事実を差し引いても、そこに匹敵するくらい心の底から楽しいライブだったと振り返ってみても感じています。


麻倉ももさんがブログで仰っているように、制限があることを感じさせない。もしくは、それを逆手に取ったセトリや演出が、逆境や荒天を乗り越える帆である「TrySail」の力強さを思い起こさせてくれるライブになりました。

他の方が仰っていましたけれど、麻倉ももさんはいつも「楽しかったですかー?」と真っ先にファンに思いを寄せてくれる優しい人なのに、自分のことはどこか他人事のようにあまり感情的にならなかった彼女が、今回は「楽しかったねーーーーー」「本当に本当にありがとう!!!!!!」と書いてくれたことが、たまらなく嬉しかったです。
私たちの方こそ楽しかったです、本当にありがとう!!!


夏川椎菜さんがライブの開催前にブログで仰ってくれたように、私もTrySailのことが大好きですし、現場でお会いしてきた仲間のことが本当に大好きで。

2日目のMCでもナンスが言ってくれていたみたいなんですけど、様々な事情で「来られなかった」人、来ることはできても誰かのために「来ないことを選んだ」人って、たぶん沢山沢山いたんですよね。私は運良く参加できましたけど、それでも周囲を説得し切れず「強行突破」しなければならない部分もあって。

それだけの想いを持ってTrySailに会いに行った人たちはもちろん、周りのことを考えて動いたり、ものを言えたり、大勢のファンに思いを寄せられる夏川椎菜さんがメンバーにいてくれたことで、救われたファンは沢山いたんじゃないかなと思います。だから私も、ナンスにはずっと救われてほしいし、報われてほしい。ありがとう!!!


雨宮天さんがブログで仰っているように、私たちも本当に楽しくて、TrySailの3人と会えて嬉しくて、元気でいてくれてよかったなぁと思いました。実は誰よりも感情に素直で、誰よりも真っ直ぐファンの心に寄り添ってくれるからこそ、いつだって天さんの言葉を信じることができたし、だからこそ私たちファンのほしい言葉を返し続けてくれる天さんのことが、私は心の底から、本当に大好きです。ずっと元気でいようと改めて思えたので、どうか天さんも、TrySailの皆さんやスタッフさんも元気でいて下さいね!!!


私はTrySailのことを結成前から、トラハモで言ったら二桁回の頃からほぼ毎週欠かさず聴いている、まあ言うたら往年のファンではありますけど、それがすごいとか偉いとか思ったことは一度もなくて。魅力を放ち続けている、楽しいと感じさせ続けてくれる、これからも見守りたいと思わせ続けてくれるTrySailの3人が、あるいは彼女たちを見出した事務所の偉い人たちが、すごいのだと思っています。


だから、古参だからとか新参だからという話には首をかしげることの方が多いんだけど、ただひとつ言えることがあるとしたら、たぶん言葉の重みというか、そこから生まれる説得力に少なからず差があるんだと思うんです。

それは言葉の使い方が上手いとか、センスがあるという小手先だけのテクニックではなくて、どれだけ熱量を持ってその人たちのことを見てきたか、応援してきたのかってことが、相手に伝わるかどうかの差なんだと思います。


そういう意味ではこの5年余りの時間、同じ目線で、同じ歩幅で3人のことをずっと応援し続けてこられたことは、私の小さな誇りであることは間違いありません。

私には何の力もないけれど、せめてこのブログを読んでくれた方に、何かが伝わってくれていたらいいなと思います。お読みいただき、ありがとうございました!


好きなんだよな、TrySailのことが!!!