『BLUE BLUES』を紐解く

青き民の間で、今トレンドになっている言葉があります。
"しっかりしんがりよろしく" 「しんがり」です。
雨宮天さん作詞作曲の『BLUE BLUES』という曲の中に出てくる一節です。

物書きを得意とする、もしくは好む何人かのファンがこの言葉の意味を深堀りするブログを書いてくれているので、読まれた方もいらっしゃるかと思います。
皆さんは「しんがり」と聞いて、誰のことをイメージしますか?


私は歴史好きなので、三国時代で言えば「典韋」「張飛」「凌統」といった猛将をイメージしますし、戦国時代で言えば(某ゲームで若き日の天さんがCVを務められた)伊達家に思い入れがあるので「鬼庭左月斎」なんかをぱっと連想します。

共通しているのは、どの武将も「命懸けで主君を護衛した」点。
実際、典韋と左月斎は「殿軍」を務めた撤退戦で奮戦し戦死しています。
それだけ忠義に厚い信頼する家臣にしか与えられない役割なわけです。


今のところ御本人から明確な発言があったわけではありませんが、この『BLUE BLUES』が11thシングル『永遠のAria』のカップリングになること。そして天さんの作詞作曲曲であること、が発表された「第2回あおしゃべり」。

その中で「私から青き民へのメッセージ・ソングでもある」(意訳)

という言葉があったことを踏まえると、この曲の一節に出てくる「しんがり」とは即ち、天さんを応援する「ファン」を指すのではなかろうか、という解釈は(願望込みとは言え)飛躍した考え方でなく、現実味があると思います。


さて、"しんがり"に関するお話は既にいくつかのブログでも語られているところなので、そちらは他の皆さんにお任せすることにして、私は少し異なったアプローチをしてみよう、というここまでが前置きになります。(いや、長いわ)

以下、今からお話することはあくまで私が思ったこと・感じたことであり、これが正解だという主張ではありません。ご留意いただければ幸いです。



①『BLUE BLUES』のタイトルに込められた想い

青き民界隈の皆さんは既にご存知かと思いますが、天さんは謎掛けだとか韻を踏んだりだとかダブルミーニングだとか、とかく言葉遊びがお好きな方です。

であるならば、ここにも当然何らかの意味が込められているのでは……?と考えたくなるのが、ファン心理というもの。(何事にも意味付けしたくなるオタクの悪癖)


・ブルースロックな曲調・ジャンルであること。
・未熟者的な泥臭い「青さ」を歌った曲であること。

ここまでは御本人も語られているところですが、私はタイトルの言葉通り
BLUE(=天さん)」「BLUES(=青き民)」なのではないかと感じました。


後ろの「BLUES」は意味的には「GUYS」ですね。
固有名詞としての「BLUE」が複数形をとることは本来はないのかもしれませんけども、ぱっとそうなんじゃない?と閃いてしまったので、言いたくなっただけです。


②歌詞はイベントやライブでの経験そのもの

「私の性格を表した歌詞」とあおしゃべりの中で御本人も仰っていましたけれど、ほんとこれ以上ないくらい「天さんだなあ」って感じる詞なんですよね。

躍り出ろ脚光の舞台 なけなしの矜持で

なんて、実際には小心者だと語る天さんが「吐かない倒れない戻らない」と唱えながら、懸命にイベントやライブのステージに立つ姿そのものなんだろうなって。


でね、私がもっと言いたいのは、実は歌い出しの四行なんです。

胸に響く 鼓動のサイレン こぼれそうなギブアップ shut up

こちらは上と同様、ステージに立つ本番前の気持ちだと思います。
で、その後に続く

遥か遠く背中に続く足跡こそが 明日へのエナジー
この部分を読んで、ブログ「天模様」のとある記事を思い出しました。


ameblo.jp


それがこの記事です。

「背中に続く足跡」って、自分が来た道を振り返って見ているんです。
つまり、これまで辿ってきた「歩み」を、振り返っているわけですよ。

で、天さんは「アーティストデビュー6周年」という記事の中で、ファンに向けてこんなメッセージを書いてくれているんです。

この火花はほんの一例で、こんな風にして皆さんの応援がワクワクとしたモチベーションになり挑戦の後押しになり、皆さんの届けてくれる声で形になってきたものが沢山あります。
そして皆さんと作り上げてきた道は、当時の私にとっての茨の道ですら、今振り返るとキラキラとしています。
だからきっとこれからも…。
そう思わずにはいられません。


私は天さんの言葉を疑ったことなんて微塵もありませんけれど、このブログで書いてくれた想いを、自分が作った曲の歌詞にまで起こしてくれているわけです。

一緒に作り上げてきた出来事の数々が、明日への活力」なのだと。

これが嬉しくないはずがないじゃないですか。
そんでもって「しっかりしんがりよろしく」ですよ? 泣きますよ、ほんと。


この二つの点を踏まえて『永遠のAria』のMVを観ていくと、最後のシーンで天さんの背中が映される場面は、天さんの背中を護る「しんがり」である「ファン」から見た「声優・雨宮天」さんの姿だったんだなあ、と気付かされました。

ナンバリング自体は11thシングルですが、かわいいに全フリするという新境地で迎えた記念すべき"10"thシングル。それを経た後で発売された"1"stシングル。
なるほど、確かに。ご自身の言葉通り、自己紹介ソングでした。


「陶酔ギア」を上げているのは、果たして天さん御本人なのか、私たち青き民の方なのか。まるで分からなくなる記事になってしまいましたけれども。

天さんに任せてもらえた"しんがり"という大役。ファンの一人ひとりができることを全力でやっていく中で、果たしていきたいなと改めて思いました。