第3回リサイタル

こんばんは、氷雨です。
9/5にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で行われた雨宮天さんの『第3回 音楽で彩るリサイタル』一部・二部に参加してきました。今日はその感想を書きます。

「音楽で彩るリサイタル」は2017年を皮切りに2年毎に開催されており、「雨宮天さんの雨宮天さんによる雨宮天さんのためのイベント」と豪語するくらい好きな曲を好きに歌っているイベントで、御本人曰く「すごく豪華な一人カラオケ」。


ちなみに4thSG『irodori』8thSG『VIPER』そして12thSG『フリイジア』と、綺麗に4の倍数で出されたシングルがリサイタルを意識したものになっています。

私は2017/9/24開催の東京第一部、2019/8/18開催の東京第二部にそれぞれ参加しているのですが、当時と比べて「変化した」ことを挙げてみたいと思います。


①会場
過去2回のリサイタルはZeppが会場でした。2階席など着席できる場所もありますが、基本的にはスタンディングが前提となる会場だったのですが、今回は初めてのホールで全員着席。どちらかと言えばコンサートな雰囲気でした。

もちろんこういう世の中になった影響もあると思いますが、個人的には静かにゆったりと天さんの歌を聴き込めるという意味では今回の会場の方が好きです。


②伴奏者
リサイタルはピアノの生演奏がウリです。過去2回は「橘哲夫さん」という方が担当されていました。CDやライブBDのクレジットにボーカルディレクターとして記述があるので、聞いたことがあるな?という方も多いと思います。

今回はTCSやPiSでも「天ちゃんバンド」としてバンマス・キーボードを担当されている「荒幡亮平さん」こと「ちゃんへーさん」が初めてリサイタルに参加。


PiSでの配信ライブを経て、天ちゃんバンドの人となりがそれなりに分かってきたわけですが、実を言うとそこから私は荒幡さんを結構推しています(笑)

PiSでの「ちゃんへーで本当にいいのね!?」という第一声には笑わせていただきましたし、落ち着いた大人な雰囲気を持ちながら取っ付きやすい優しいオーラも併せ持っていて、私は勝手に好印象を持たせていただいています。


③ファン
第1回のファンの空気感はぶっちゃければ、かなり微妙なものでした。あまりに意表を突かれてぽかーんとしすぎて、サイリウムを振ることすらままならないほど困惑するファンってのは、なかなか見られるものではありません。

当時は天さんが歌謡曲好きなことはあまり知られていませんでした。バチバチに強いソロライブを期待していったファンなら、この反応は自然な流れです。


今でこそ推し全肯定オタクに片足突っ込んでる私も、これまで歌謡曲にほとんど馴染みがなかったので「思ってたのと違う……」と感じたことは認めねばなりませんが、同時に「これが天さんの好きな曲なんだ」とも思いました。

天さんが自分の「好き」を初めて全面に出したのが、4th『irodori』で第1回リサイタルだった。彼女にとっての転換点はここだったんだと私は考えています。


   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   


ここまでが過去のリサイタルのお話。
ここからは今回のリサイタルの話をしていきます。


セットリスト

1.Emerald/雨宮天
2.十戒/中森明菜
3.いい日旅立ち(昼)・プレイバックpart2(夜)/山口百恵
4.たそがれマイ・ラブ/大橋純子
5.時の過ぎゆくままに/沢田研二
6.瞳はダイアモンド/松田聖子

 irodori/荒幡亮平(ピアノソロ)・衣装チェンジ

7.for you.../高橋真梨子
8.レイニーブルー/徳永英明
9.つぐない/テレサ・テン
10.悲しみがとまらない/杏里
11.フライディ・チャイナタウン/泰葉
12.情熱のテ・アモ/雨宮天


今となっては笑ってしまうほど「天さんらしい」布陣だなと感じるレベルで、過去のリサイタルでも歌ってきたアーティストの別の曲が中心になっています。

ただ、御本人がMCでも仰っていた通り、今回は過去回ではほとんどなかった男性ヴォーカルなどの「ファンや周りの人のおすすめから好きになった曲」がセトリに入っていて、実はここもちょっとした「変化」なんですよね。


元々私の母親がめちゃくちゃ音楽が好きで、実家にいた頃は何かしらの音楽が常にかかっていたので、この年代の曲でもサビを聴けば大体は分かりました。

そういう意味では母親に感謝しなければならないので、来月発売されることが決まった天さんのカバーアルバムも、一枚は母親にあげようと思っています。


感想①
まず天さんの調子がとても良さそうだったのが嬉しかったです。
会場の音響が良かったのか、私が天さんの生歌に飢えていたからか、伸びやかに楽しげに自分の好きな曲を歌う天さんが見られて「ああ、幸せだなあ」って。

曲間MCでその曲を好きになった背景をひたすらマシンガントークしてくれて、ラジオで話してくれる内容そのままでありながら、自分の好きな人が自分の好きなものを話してくれるお顔は、本当に素敵だなって思いますね。


天さんは「松田聖子さんの瞳はなぜあんなに輝いているのか」というニュアンスの話をしていましたが、私にしてみれば「いやいや、あなたがそれを言うんですか?」ってくらい、天さんの瞳に吸い込まれてるんですけど……?

まあそれは置いといて、調子がいいということは有り体に言ってしまえば、即ち「えっ、待って。天さんめっちゃ歌うまくね?」という感想に他なりません。


いや、歌が上手いことは知っているんですが、最後に天さんのソロ歌唱を聴いた1年8ヶ月前の「TCS」から、また一回りも二回りも成長されたように感じて。

カバー曲って当たり前ですけど、比較対象となる「本家」が存在するんですよ。本家が偉大であればあるほど、ファンであればあるほど「これじゃない」と思われてしまうのは、ある意味カバーの宿命なのかなとも思いますが。


逆に言えば、いかようにも表現できる自分の曲よりも、カバー曲の方が聴く人に成長を感じさせられるのかもしれない。それが「リサイタル」なのかなって。

もちろん私は本家を聴き込んでいるわけじゃないし、推し贔屓抜きに語ることはできないけど、それでも天さんが本家に引けをとっているとは全く思いません。むしろまだこんなに歌唱力・表現力に伸び代があったのかと、心底驚いてしまったんです。


この期間、どれだけの練習と努力を重ねたんだろう?
これから先の未来、彼女はどこまでいけるんだろう?

ということを、純粋に考えてしまいましたし、これからもずっと彼女が進み続ける未来を見届けていきたい。そう感じさせてくれたリサイタルでもありました。


感想②
御本人が仰っていたように、たぶん第1回開催後の手応えはあまりなかったのかもしれません。それでも、第2回、第3回と続けてこられたのはファンのみんなの声のおかげだと、天さんはいつも口にして言葉にしてくれます。

そして今、リサイタルは「最高だった!」というファンの声が溢れるイベントになりました。私も第1回の頃と違って、嘘偽りなく最高だったと思っています。


言い方は悪いですけど「思ってたのと違った」と感じたファンは離れて、ふるいにかけられて、残ったファンのほとんどが「天さんが好きなことを好きなようにしている姿を見守る」ことに喜びを感じているような気がしています。

残ったファンに感化された、新しいファンがそれに続いていく。


誰に何と言われようと、思われようと。好きなものを好きだと言える彼女の強さ、精悍さ、純粋さ。そんな姿に共感し共鳴するから、私たちは今ここにいる。

そしてそんな風に自分を受け止めてくれる、信頼するファンの前だからこそ。彼女は自信を持ってのびのびと心を開いて、好きな曲を好きに歌うことができる。


初めて自分の「好き」を全面に押し出した第1回リサイタルから、4年という歳月の中で築いてこられた天さんと私たちの関係性が、沢山詰まった最高のイベント。

胸を張ってそう言えることが、本当に嬉しいです。


今回も引き続き難しい状況の中で、開催判断をしてくださったこと、本当にありがとうございました。お陰様で最高の一日になりました。

雨宮天さん、スタッフの皆さん、そしてファンの仲間たち。これからもどうか元気でいて下さい。そしてまた笑って会える日を心から楽しみにしています!


   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   


最後に余談を少し。
実は今回の第3回リサイタルにて、私が懇意にさせていただいている東雲 ケイさんが、初めて御祝花企画を完遂してくださいました。本当にお疲れ様でした!

彼は私が初めて御祝花企画を立ち上げた「The Clearest SKY」をきっかけに仲良くさせていただいていて、有り難いことに私のことを慕ってくださる方です。


そんな中でTCS以来、企画者としては非常に難しい立場に置かれた1年8ヶ月でもありました。御花はおろかプレゼントさえ送れない、そんな日々が続いて。

何度も企画を凍結せざるを得ない様子を間近で見てきて、私は私のできることをしながら、どうか彼の企画が上手くいってくれることを願っていました。


今回も会場に御花を送ることは叶いませんでしたけれど、それでも彼は彼なりの方法を見つけて、ようやく初めての御花企画を無事に完遂してくださって。それが自分のことのように嬉しくて、本当に良かったと思いました。

企画者としての苦労と喜び、噛み締めていただけたかな。


そんな今日、9月7日は。
『第2回 音楽で彩るリサイタル』大阪公演から丸2年です。

それは『The Clearest SKY』開催発表から2年でもあって。
私が初めて御祝花企画を立ち上げた記念日でもあります。


企画を進める過程の中で出会った、沢山の仲間たち。
あの日感じた想いや決意を思い出しながら。

現在進めさせていただいている『天年の宴』製本企画。
誠心誠意取り組み、必ず完成させたいと改めて感じています。


長々と書いてしまいましたが、終わりです。
お読みいただき、ありとうございました!!