単推しの良し悪し

突然ですが推しのいる皆さんに質問です。
あなたは単推しですか? それともDDですか?

私自身かなり単推し気質が強いオタクだと思います。あまり器用なタイプではないので、複数の推しに対して熱量を持ち続けられない節があります。


幸いなことに私のそう言ったスタイル、格好良く言えば「流儀」を褒めてくださる方も中にはいらっしゃって、大変光栄なことだなと思う毎日です。

とは言え、私がDD反対派かと言えば全くそんなことはなく、むしろ推し事をする上でDDであることは決してマイナスにはならないと思っています。


そもそも、DDって色んな人の魅力的な所、素敵な一面を見つけるのが上手くて、それだけ沢山の人に情熱を注げるエネルギーのある人ですよね。

金銭的には厳しいものがあるかもしれませんが、それだけ日々色んな推しの供給を得られるのなら、お釣りが来るレベルで幸せなことだと思います。


じゃあ、単推しでいることのメリット・デメリットって何?
ってことを改めて考えてみました。

これは私の経験則なので当てはまらない方も多いかと思いますが、実際のところ割とデメリットもある話なので、まずそちらから話していきますね。



一番のデメリットは「愛が重くなる」こと。

単推しなので当然っちゃ当然なんですが、かつては等しく遍く愛を注いでいたコンテンツにさえも、少なからず「俺が見たいのは担当(≒推し)なんだよな……」という非常に極端な感情を持ってしまう瞬間があります。ありました。


担当のソロ曲への想い入れが強くてライブの演出の仕方に不満を抱いたり、アニメにおける推しユニットの扱いや展開にブチギレた過去もあります。

「あ、俺コンテンツ推しできなくなってる」と気付いてからは距離を置くようになりましたが、まあ面倒くさいオタクになりやすいということです。


他には独占欲であったり、同担拒否であったり。
これは「良いファンってどんなファンなんだろう?」って話にも派生してくるんですが、私自身、理想とするファン像というものがありまして。

・自分の言葉で推しの好きな所を発信できること
・推しが好きな人たちが集まって輪を作れること


これは大事にしていきたいなと思ってるんです。
ファン同士がいがみ合ってたら空気も悪いし、嫌いな人がいたらせっかく推しの現場なのに行きたくなくなるじゃないですか。それって嫌だなって。

少なくとも推しに迷惑をかけるファンではありたくない。


そこから逆算していくと、自ずと「独占欲」「同担拒否」みたいな感情は、抱くなとは言わないまでも、どこかで対峙しなきゃいけない瞬間が来る。

大方それは他人と比較することで生まれるマイナス感情なので、そこと折り合いをつけられるようになったら一皮むけたと言えるのかもしれません。



色々単推しの厄介ぶりを話してきましたが、次にメリット。
一番のメリットはやっぱり「説得力」を持たせられること。

長くその人だけを応援し続けてきた人の言葉には、他の人にはない凄味というか重み、のようなものがありますよね。一朝一夕には身に付きません。


そして推しに「いつも応援してくれてる人」という安心感をもたらせるでしょうし、距離感さえ履き違えなければ信頼関係を築くこともできます。

私は「推し変するな」とは思いませんし、実際これだけ魅力的な人が溢れているので「推し変」「推し増し」は当たり前の世の中なんだと思います。


ただ、その中で単推しを貫けるのなら推しだって一人の人間なので、相応のプラスの感情は持ってくれているんじゃないかな?と思ったりもします。

具体的には書きませんけれど、8年も単推しやってるとそれなりに「これもしかして私信ですか???」みたいな奇跡が何度か起こったりもします。


まあ9割方ただの勘違いですし、ていうか勘違いでなかったらそれこそ、推しに対するガチ恋症状が一気に末期化していくことになるわけですが!

つまり何が言いたいのかというと、それだけ本気で好きになれる人に出会えたということこそが、単推し最大のメリットと言えるのかもしれません。


色々思いつくままにうだうだ書き連ねてきましたが、要するに自分に合った方法で楽しく推し事をしていけるなら、それに越したことはありません。

昨日も今日も明日もこの先も! 推しの笑顔が第一!!!
推しがくれる幸せを、私も周りに還元していきたいものです。
それでは。

氷雨会丹波山合宿

タイトルの通り、丹波山合宿に行ってきました!
台風が接近する中ということで一時は危ぶまれた旅程でしたが、3ヶ月前から予定を組んでいたので無事に決行できたことにまずはホッとしています。

今回の旅の目的は声優の雨宮天さんがワーケーション動画を撮られた場所・山梨県丹波山村聖地巡礼を兼ねて、青き民との親睦を深めることでした。


youtu.be


元々は村の狼伝承を題材にした絵本の朗読を雨宮さんがされていて、その繋がりでこのワーケーション動画も制作されることになった経緯があります。

tabayama.info

ameblo.jp


シルバーウィーク前半の3連休とあってか、奥多摩駅までの道中もそれなりに混雑していました。山登りやキャンプと思しき人の姿も多かったです。

車窓から見える田園風景や、山の中をズンズン登っていく電車の中で「これも東京なんだよな」と不思議な気持ちでした。そして奥多摩、遠い!(笑)

Twitterを眺めていたら(おそらく)全員が同じ電車に乗っていたのが地味に面白かったです(集合時間10分前到着の電車なのでそれはそう)


程なくして今回の合宿に参加する5人が集合。
駅前にある氷川サービスステーションさんでお昼にします。

麺は手打ちだそうで、定食やセットものは千円ちょっととリーズナブルな値段でなかなかボリューミーです。ラーメンや丼単品ならさらに安いです。
テーブルごとのお会計なのでそこだけご注意を。


その後、近くのコンビニで飲料・食料の補充を済ませ、いよいよ丹波山村に向けてバスに乗り込みます。通常であれば丹波行きのバスで一本です。

が、現在は土砂崩れによる国道411号の不通にともない、途中の「大津久」で無料のシャトルバスに乗り継ぐ必要がありますので気をつけて下さい。

こちらのシャトルバスは土日祝限定の移動手段になりますので、平日の場合は村民タクシーを活用するなど、別の手段を講じなくてはなりません。


「や、いろは坂か??」と感じるレベルでうねった道を器用に登っていくバスに揺られながら、早速車内で限界トークかましていく青き民の面々。

ワーケーション動画の再生数の100分の1はこの5人で再生してる説や、今後参加予定のライブ・イベントなどをお互い確認し合ったりしてました。


乗り継ぎ時間も含めて90分ほどバスに揺られ、遂に終点「丹波」に到着! ここから5分ほど道を戻ると、この日の宿「かどや旅館」さんがあります。

小ぢんまりとした昔ながらの民宿のような出で立ちですが、中に入らせてもらうと思いの外広くて、趣のある素敵な旅館であることが分かりました。


荷物を下ろして部屋の確認をした後、丹波山村温泉「のめこい湯」でお風呂と夕飯をいただきに出発します。旅館からは徒歩10分くらいでしょうか。

旅館経由で入湯すると大人一人300円に値引きしてもらえるので要チェックです。温泉の最終受付は18時、併設の食事処は18時半がラストオーダー。


駐車場に併設された「道の駅たばやま」では特産品やお土産も購入できますが、こちらの営業は17時までなので早めにチェックしておきましょう。
件の「狼絵本」もこちらで購入可能でした!


露天風呂で丹波山の空気を感じながらひとっ風呂浴びた後、自販機でいろはす「もも」を購入する異常者青き民。瓶のコーヒー牛乳がほしかった!

お食事処はカレーや丼、麺類など一通り揃っています。私は蕎麦とデザートのアイスを注文したのですが、先にアイスが出て来て少し焦りました(汗)
みるみる溶けていくアイスを横目に蕎麦を啜る葛藤()


食事を終えた後は旅館に戻って、合宿メンバーに持ってきていただいたPCとUSBケーブルを旅館のテレビに繋ぎ「Magia Day 2022」を見ながら、ほぼほぼ学生時代以来のトランプやUNOといったカードゲームに勤しみました。

途中、旅館の女将さんからフルーツや夜食のおにぎりを差し入れしていただくなど、こういった旅館ならではのサービスだなぁと心が温まりました。


その後は持ち寄ったTrySailのMV集や、Paint it, SKYなどを見ながら盛り上がるものの、まだ日付も変わっていないことに驚く一行。時の流れが遅い!

大阪からわざわざ合宿に参加したメンバーを筆頭に、移動の疲労と睡魔が次々にピークに達する面々。2時からの青天井はリアタイできるのか!?


5人の団体ということで二部屋用意してもらっていたのですが、もう一部屋から布団を持ってきて大部屋の方に5人分の布団を敷き詰めて寝ることに。

「や、仲良すぎか??」とは思いつつも、合宿の醍醐味って感じもして楽しい。一人だけ布団の向きを逆にして寝る謎の奇行行動には笑いました。


寝たい人は寝て、青天井まで粘る人は横になりながら他愛もない話をしました。自分のことより推しの結婚相手について真剣に考える異常独身男性。

私は青天井を聴いてから寝ました。
これにて初日が終了。


2日目はなんだかんだで6時過ぎには覚醒しました。
朝食付きプランにしていたので、程なくして朝食が運ばれてきます。朝食はTHE・和食といった焼き魚、味噌汁、納豆、お漬物などが並びました。
朝に弱いグループと朝に強いグループで対照的に。


私はどちらかと言えば夜型なのですが、三食きちんと食べるタイプなのでバッチリ完食しました。炊飯ジャーごと持ってきていただいたので残すのも忍びなく、ご飯を3杯食べたらあとで若干胃もたれしたのは内緒だ……。


本来なら旅館を出た後はTABAワークセンター、きのしたベーカリーなどを散策する予定だったのですが、ここであいにく雨が土砂降りの様相に。

先程も申し上げたいろは坂レベルの迂回ルートは合計雨量が100ミリを超えると通行止めになるおそれがあり、帰り道を断たれることになります。


女将さんの勧めもあって、悩んだ末にこの後の予定を泣く泣く切り上げて帰ることに。
来ようと思えば合宿にはまた来られますからね。安全第一。
青き民と女将さんとの記念撮影を経て、帰路に着きます。


女将さん的には大学のサークルか何かだと思っていたようで「皆さんは何学生さん?」と聞かれたのですが「社会人と学生です」とお答えしたところ、とても驚いていました。
まあ何の集まりか普通分かりませんよね……。


バスの発車時刻が迫っていたので慌ただしく出発してしまったのですが、もう少し時間的な余裕があれば雨宮さんのお話も伺いたかったです。
お世話になりました、ありがとうございました!


大雨降りしきる中、帰りのバスが到着。
ぐんぐんと山道を下って行きます。幸いまだ通行止めにはなっておりませんでしたが、あまりの雨の勢いに早めに出発してよかったなと感じました。

その後、無事に奥多摩まで戻ってきてからは各々の帰宅ルートに着きました。私は帰宅2路線の運転見合わせと遅延に巻き込まれたのはまた別のお話。


以上、氷雨丹波山合宿の紀行文でした。
大変楽しかったので、また計画したいと思います!
皆さんもぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

リケ恋がYATTEKURU

 ほぼ接近に近い小規模イベントは甘美な毒である。(氷雨 199×~)


 彼が寝台列車と新幹線を乗り継ぎ、遥々千葉から福岡までやってきた理由はただ一つであった。人生を賭けて生涯応援することを勝手に決めている推しのご尊顔を拝むためだ。甚だ馬鹿げている、と脳内別人格の彼が鼻で笑う。その通りだ、反論の余地もない。しかし誰に何を言われても笑われても、推しと過ごす時間が彼の幸せの全てであった。

 その日、彼は仕事を終わらせると一目散に家路についた。一度もアイロンをかけたことのない草臥れたスーツを、半ば投げ捨てるように脱ぎ捨てると、急ぎシャワーを浴びてプライベート用の服に着替える。用意してあった荷物を手に取り、先ほど降りたばかりの最寄り駅に再び向かう。やってきた電車に飛び乗ると、東京駅で寝台列車に乗り換える。

 彼にとって初めての寝台列車の個室は、押入れを秘密基地にしていた幼少期を思い起こす狭い空間だったが、どこか懐かしくもあり不思議と心躍る場所でもあった。子供の頃に買えなかった玩具を、大人になって買い漁るのにも似た喜びを感じる原体験だ。寝間着に着替えるスペースもほとんどなかったが、小柄な彼はむしろ居心地の良さすら覚えた。

 B寝台ソロはモーターの上に部屋があると聞いていたので、眠れるかどうかが気掛かりではあったが、当たり前のように繰り返される5連勤と月始めのハードワークをこなした後の週末とあって、寝支度を整えて横になるとまもなく眠りに落ちた。どれくらい眠っていたのか、目が覚めると窓の外は田園風景に変わっていた。陽の光が差し込んでいる。

 予め買っておいたパンを無造作に食べながら、麦茶で喉に流し込む。寝間着を着替え、車掌の到着アナウンスを待つ。程なくして、列車は乗り換え駅の岡山へ。サンライズ出雲と瀬戸の切り離し作業を見終えた後、新幹線の発車ホームへ踵を返す。思っていたより快適だったとは言っても睡眠時間が足りているわけではないので、彼は何度か船を漕いだ。


 1時間ちょっと微睡みの中にいると、あっという間に目的地の小倉に到着した。昼食には些か早いが、小腹が空いていたのでその解消と時間潰しのため、駅前のカフェに入る。アイスティーとマフィンを胃に流し込む。すると青い服を来た女性が横を通り、不意に心臓が跳ねる。分かっていても後ろ姿を見てしまう。彼の悪い癖だ。自嘲し席を立つ。

 今日の宿は駅から歩いて10分ほど。イベントのチケットを入手した翌日にホテルを探すと、駅チカのホテルはほぼ全て全滅していて大層驚いた。仕方なく駅から少し離れた歴史ある古いホテルを仮住まいとした。あちこち傷んでいるが、スタッフの対応はとても良い。チェックインには早すぎる時間だったが、荷物を預けて身軽になることができた。

 周辺を散策した後、そろそろイベントが始まる頃合いというところで、見知った顔を発見した。徐に近づき挨拶を交わす。話をしていると、建物が開放された。7階のイベント会場に足を向けると、漠然と入場待機列らしきものができていたので並ぶ。形式的に消毒と体温チェック、チケットと身分証確認、ワンドリンク制なのでコインで飲み物を買う。

 今回は最近のイベントの中では珍しく、フラスタ・楽屋花の搬入が許可されていた。推しに関係するイベントとしては、現在の環境化で初めてのことだった。ファンの想いが形になった御花を見上げる。やはりあるのとないのとでは、士気だったり雰囲気だったりが微妙に異なる気がした。彼も参加者の端くれとして名を連ねているネームボードを見る。

 ただの名前の羅列が『どんな時も、いつだって此処にいる』と強く語っているように思えた。彼は想いの結晶が御花でなくてはならないとは考えていない。形はどんなものでもいいと思っている。けれど、絶対になくならないでほしい文化の一つだった。また会場がスタンド花で溢れる世界で一番青い場所が見たい、という想いは彼の心の中にもある。


 第一部の開演時間である12時の5分ほど前に、雨宮さんの声で諸注意を告げるアナウンスが流れる。これは今この瞬間に読み上げているのか、それとも事前に録音したものなのか、彼には判別が難しかった。それほど理路整然と、凛々しく綺麗に読み上げていたのだ。なお第二部の最初のMCで、これは雨宮さんの生の影ナレだったことが明かされた。

 そんな益体もないことを考えながら10分ほど経った頃、遂にイベントが始まった。MCの芸人さんが場の空気を温め、登壇する演者を呼び込む。上手から山田さん、雨宮さん、原さんの順に手を振りながら登場し、席に座る。各々が想像する理系女子大生的プライベートファッションなんだろうなあ、というお衣装。詳細は各自SNSを参照してほしい。

 「えっ、距離近っ」と心の声が洩れそうになる。彼は5列目の中央であったが、ステージまでの距離は目測で5メートルもない。雨宮さんは例によって、演じる氷室菖蒲的薄い青系シャツに黒タイツスカート。美しいご尊顔から目を逸らすが、黒タイツをガン見するのも失礼に違いなく、目のやり場に困る。心臓を手で抑えながら、彼は視線を顔に戻す。

 「この距離感はやべーって!」と必死に訴える己の心の声を無視し、雨宮さんの挨拶に耳を傾ける。自然と顔が綻ぶ。彼はマスク着用が義務で良かったと思った。間抜けなニヤケ面を推しの前に晒す心配がないだけでも有り難かった。
 イベントの内容は大きく分け、ゲームコーナーと朗読だ。


第一部
 ・作品紹介とキャラ紹介
  ※超シンプルな相関図
 ・理系学生に聞いてみた。(二択多数派当てゲーム)
  ※CR雨宮さん。不正はなかった
 ・ポーズ合わせゲーム(お題から連想・全員揃える)
  ※独特なポーズを連発する原さん
 ・原作漫画の生アフレコ(理系的童話回)
  ※原さんと山田さんの役の掛け持ち量
 ・色玉(?)をお題通りに試験管に入れるゲーム
  ※意外に器用な雨宮さん

第二部
 ・理系女子に相談コーナー(Twitter事前募集)
  ※原作・山本先生による切実な相談
 ・チーム対抗単語連想クイズ(外来語禁止)
  ※原さんの理系知識に頭を抱える雨宮さん
 ・被らずに単語を記名するゲーム(会場参加型)
  ※山田さん「沖縄県!(福岡県)」
   隣で目を丸くする雨宮さんのお顔
 ・質問コーナー(1人5問キャラになりきり回答)
  ※「雪村くん、しゅき~!」「ばりすいとーよ♡」
   オタクは二度死ぬ、執行猶予などない


 何かが足りなかったり一部と二部の内容が逆だったり順番が違ったかもしれないが、彼の記憶力を辿ると概ねこのような内容であったと思う。
 もし違っていたら訂正したいので、覚えている方はご教示願いたい。

 簡単にではあるが、個人的な見所と思しきものは※にて記させていただいた。ちなみに第二部では第一部の衣装に白衣が加わっていたので、衣装だけで言えば一部の方が破壊力が高かった、というのがおそらく参加者の総意だったのであろう。どんな衣装でも推しのご尊顔の前には心停止必至なので、どちらにせよ彼にとっては同じことではあるのだが。

 イベント時間は両部ともに100分~110分、間に換気時間として10分程度の休憩が設けられていた。この手のイベントの中では非常に満足度の高い内容だった。各部ともに割と長丁場であったにも関わらず、休憩時間もあってか全く退屈することなく、終始笑いに包まれたイベントであった。座席は指定で全11列220席。最後列であってもとても近い。

 MCのメガモッツさんはしっかりリケ恋を履修してくださっていて、出しゃばり過ぎずふざけ過ぎずに演者のお三方の魅力を引き出してくださっていたと感じた。全体的にちょうど良い塩梅で危なげなく司会を務めてくださり、非常に好感が持てるお二人であった。自称クリスにはさすがに笑ったが、中川さんは確かに天津向さんにちょっと似ている。

 そして何より、演者のお三方が美しく話が面白いということに尽きる。奏ちゃんは作中で常識人ポジションのツッコミ役であるが、原さんはいい意味でポンコツのツッコまれ役のように見えた。理系知識は数学4点の雨宮さんが頭を抱えるレベルだったし、何かと一人だけ独特の感性を炸裂させていた。たぶんすごく面白い人である。今後も注目したい。


 山田さんは声優としてはほぼ初めての作品イベントであるという話をしていたけれども、前職が前職だけに場馴れしてる感があった。ていうか、宣材写真が結構好みだ。実際すごくお綺麗である。こういうことを言うと、また「推し変か?」というあらぬ疑いをかけられるので、あまり声高には言えないのだが。彼の推しは今も昔も唯一人である。

 雨宮さんと山田さんはアフレコのタイミングが別々で、挨拶を除けばほぼ初対面だったようだ。山田さんが雨宮さんのお顔を頻りに褒めていた。ちなみに山田さんは絶叫系が得意らしいが、漢字には弱いように見えた。雨宮さんと真逆である。あとたぶん天然だ。「沖縄!(福岡)」には笑った。雨宮さんの貴重な困惑顔が見られたのも有り難い。

 最後に雨宮さん。オンラインリリイベやライブ等のMCに比べればさすがに「余所行き」の天さんであったが、時折覗く素の天さんが愛おしい。キリッとした仕草も、くしゃっとした笑顔も、お水を飲む時のぷくっと膨らむ頬さえも。つい外見の凛々しさに見落としてしまいがちだが、彼女は賢い。周りを見て、どう生かすか決めることのできる人だ。

 普段ユニット内ではベテ赤を名乗り、どちらかと言えばボケ倒しているようにも見えるが、今回のように周りがボケに回るのならツッコミに回ることもできるのが雨宮さんである。人をよく見ていて、頭の回転が早いのだ。そんなところも魅力の一つだと思っている。あと近かった、めっちゃ近かった。しっかりファンと目を合わせてくれる。好き。

 大まかな内容は以上である。彼にとって初めての福岡一人旅は非常に楽しいものとなった。当方、紳士を絵に描いたようなオタクであるため、このように面白味のない拙筆となってしまったが、ここまで読んでいただき心より感謝申し上げる。読者諸氏におかれては、今後も健康に留意し、各々が推しを幸せにする活動に勤しんでいただければと思う。

-ガチ恋の流儀-

こんばんは、氷雨です。
推しの新曲のSMVが公開され、息も絶え絶えになっております。

突然ですが、皆さんには好きな人がいますか?
いわゆる「推し」と呼ばれるような、応援したい人がいますか?

もしいるのなら、あなたは自分の中でどんなことを軸に、
或いはどんな信念を持って「推し活」をされているでしょうか?


ちょっと前に私のいる界隈で
「推しのことをどこまで知りたいと思うか?」
という議題が話題になりました。

また界隈でよく話題にされるのが画像の「無断転載」です。
或いは「サインの転売」問題だったり、推しの「目撃情報」
であったり、問題提起をし始めたら枚挙に暇がありません。


私が「推し事」をしていく上で大事にしていることは
推しの迷惑になること、嫌がることはしたくないということ。

すなわち、好きな人が「笑顔」で活動できる応援をしたい。
ということに他なりません。単純明快、シンプルイズベスト。



例えば、先ほど挙げた例でお話してみましょうか。
「無断転載」は推しの活動にプラスになるのでしょうか?

全くならないとは言いませんが、多数の声優さんがSNS等に
画像を上げてくださった際に「無断転載はしないで下さい」
と仰っているのなら、それは「嫌がってる」わけですよね。


仮に「俺の推しは言っていない」から許されている、という
考え方なのであれば、私はその人に対してこう言いたいです。
好きな人に「無断転載しないで」って言わせたいんですか?

例えば何かの雑誌の画像を加工してSNSに上げるとします。
本来それを購入するはずだった人が購入しなくなったら、
極端な話、推しの売上を阻害することになってしまいます。


或いは見方を変えて、雑誌の編集者の立場に立ってみたら。
○○のファンは誌面を無断転載するから、○○のことを記事に
するのはやめよう、と思うのが普通なのではないですか?

そこまで考えて、あなたは無断転載してるんですか?
ということを改めて自分に問い掛けてほしいなと思います。


次にサインの転売問題。こちらも時々話題にされますよね。
「メ○カ○で推しのサインが転売されてる! 許せない!」
といったツイートを見たことがある人もいるかと思います。

確かに許せません。そんな人を私はファンとは認めません。
ただ、それをわざわざSNSで拡散する必要、ありますか?
ってことは考えてみてほしいな、と思ってしまうんです。


第二、第三の転売を防ぐという意味では抑止力に繋がる
ことなのかもしれません。でもそれを推しが目にしたら?
それは果たして推しの笑顔に繋がる行動なのでしょうか?

或いはSNSなどで「さっき推しが○○ってお店にいた!」と
投稿したとします。自分では何気ない投稿だったとしても、
推しがプライベートでそこを使えなくなるかもしれません。


「会場内では撮影は禁止です」というルールがあるのに、
開演前だからいいだろう、という軽い気持ちからなのか、
会場内の画像をSNSにアップしている人も時々見かけます。

極端な話、沢山のファンが同じ行動を取ってしまったら、
運営に問題視され、あなたの推しはその会場でライブを
することができなくなるかもしれない、と思いませんか?



あとこれはちょっとセンシティブな話になるんですが。
ユニット内でのメンバー格差の問題です。

私はその人のことが好きですが、最推しではないので
「部外者がごちゃごちゃ言うな」と言われたら
それまでなので、敢えて触れないようにしていました。


ただ、最近その人の一部のファンの言動が目に余る
ケースが見受けられるようになっておりましたので、
この機会に一度、問題提起しておきたいなと思います。

他のメンバーはライブツアーもやってるし、ライブBDも
ちゃんと発売されてるのに、なんで俺の推しだけ……?
そんな風に納得できない気持ちは、私にも分かります。


しかし「早くライブBD出せや!!!」と他のファンや
運営に八つ当たりするのは、ちょっと違うと思います。

少なくとも推しが喜ぶ発言だとは私には思えないです。
あなたが本当にその人のことが好きなら、推しのことを
もう少し慮った発言を心掛けてほしいなと思います。


ここまで沢山のファンが望んでいるにもかかわらず、
ライブBDを出さない、もしくは出せないのだとしたら。

そこには何らかの理由か、御本人の意図があるはず。
推しには推しの考え方や、活動のペースがあります。
利己的であることは、本当の愛とは程遠い感情です。


どの問題も、自分なりに考えた上でやっているのならば、
そこに自分なりの正義があるのでしょうから、止めません。

ていうか、上に挙げた行動を全否定する気はありません。
あくまで私の価値観の中でどう思ってるか、という話です。


正義漢ぶって界隈の中で無駄に悪目立ちしたくないですし、
推しの目に留まって嫌な気持ちをさせるのが一番嫌なので、
こうした考え方を表立って言うことも少なくなりました。

ただ、改めて推し活をしていく上で、一人ひとりが考えて
いかなければならない問題ってあると思うんですよね。


私はなにも偉そうなことを言いたいのではありません。
何が推しのためになるのか、未だにずっと考えています。

たぶん正解なんてない。だからガチ恋ならガチ恋らしく。
好きな人のことを、真摯に考えて応援していきたい。
それだけのことです。私のガチ恋の流儀」のお話でした。

BEST LIVE TOUR -SKY-

こんばんは、氷雨です。
ちょっと久しぶりの更新になりました。

今回は雨宮天さんの『BEST LIVE TOUR -SKY-』愛知公演、大阪公演、神奈川公演の全3公演に参加してきましたので、その中で私が感じたことなどをなぐり書きまとめておきたいと思います。よろしければ御覧下さい。


【Set List】

1.Fluegel
2.永遠のAria
3.蒼天のシンフォニア

4.PARADOX
5.夢空(バンドアレンジver)
6.Shu!Bi!Du!Ba!
7.Emerald
8.Catharsis
9.フリイジア

10.Queen no' cry
11.BLUE BLUES
12.irodori(ジャズアレンジver)
13.ロンリーナイト・ディスコティック

14.Song for
15.Absolute Blue
16.Eternal
17.Marvelous scene(愛知)
  Trust Your Mind(大阪)
  Silent Sword(神奈川)
18.Skyreach
19.Next Dimension

アンコール
20.君を通して
(そらのはるやすみ 天ちゃんバンドver/神奈川)
21.誓い
22.This Hope



☆セットリストについて

初日の愛知公演のライブが始まって、まず最初に思ったのが「これはベストアルバムを引っ提げたツアーだけど、同時にこれはある意味『Paint it, SKY』のリベンジ公演でもあるのかもしれない」ということでした。


一曲目が『Fluegel』だったこともありますけれど、3rdアルバム『Paint it, BLUE』に収録の新曲は『雨の糸』を除いて全てセトリ入りしているからです。
(厳密には『雨の糸』も初っ端の弾き語りで回収してますが)

というか終わってから改めて考えると、過去に披露したことのある曲が9曲、残る13曲はこのツアーが生初披露もしくはアレンジverという、なかなかにエグいセトリをしてたんですよね。さすがの体育会系セトリ……。


皆さんもご存知のように、アルバムのセトリはスタッフさんにお任せする一方、ライブのセトリは天さんの意見が多分に含まれたものとなっています。

そこに意味を見出したくなるのはオタクの性なんですが、今の天さんが私たちに届けたい想いが、ここには間違いなく反映されていると思うんですね。


例えば未披露の新曲を全部詰め込んだのは、僕らもそうですけど天さんご自身が「ライブを経ることで曲が完成する」と考えているからなのかなって。

以前『Radio青天井』にて運良く『君を通して』の感想メールを読んでいただいたことがあって、天さんはこの曲を「ライブで披露することがあったら、私の中でも変わっていきそうな曲」という風に仰っていました。


だからというわけでは全然ないですけど、今回のツアーで『君を通して』を含む未披露だった新曲の大半がセトリ入りすることを、私は信じて疑っていなかったし、天さんならそうするだろうなって確信してました。

夢空とirodoriのアレンジverはさすがに予想できませんでしたけど、どちらも今の天さんだから歌えるアレンジだと思うので、ぜひ音源化してほしいです。


☆印象的だった曲

ズバリ『Next Dimension』なんですけども!
この曲って近年の新曲の中でも結構重要な位置付けというか、今の天さんと私たち青き民との関係を端的に表している曲なんじゃないかと思ってるんです。


この感覚にはちゃんと客観性もあって、私が主催させていただいた『天年の宴』という本の中でも『Next Dimension』の話を書かれた方が複数おられて。

その曲がアンコール前の最後の曲に配置されたということは、天さんがくれたひとつの答えなのかなとも思えて。勘違いかもしれないけど、勘違いさせておいてくれっていうか。そうだったらいいなって感じです。


実際TCSの時にここの位置にいたのは『Skyreach』でした。

「最高の仲間に届けます」と言って歌ってくれたこの曲は、天さんと私たちのあまりにぎこちない関係からスタートした中で育まれ、成長してきた象徴とも言うべき、というか言うまでもなくとても大切な曲です。

その『Skyreach』に代わって置かれた曲が『Next Dimension』であるなら、それはやっぱり大阪公演で天さんが語ってくれた最後の「私も頑張るから、頑張って!」という言葉、そのものだよなあと思うのです。


実は2022年1月22日に行われた『ベストアルバム-BLUE-』のオンラインリリースイベントの中で、天さんは次のような言葉を私たちにくれていました。

「みんながどう感じてるか分からないけど、たぶんみんなが思ってるよりも、かなりみんなの言葉とか意見とか私はきっと素直に受け止めて、これがいいって言われたら『これがいいんだ!』と思ってそっちの方向に行っちゃうので、だから本当にみんなが導いてくれた道だなって思います。」

それこそ絶対的なEvidenceはないけれど、私たちが『Next Dimension』に寄せる想いを、天さんも受け止めてくれてるんだなあと思えた瞬間でもあって。


そしてもうひとつ触れたいのは、アンコールの3曲。
今回のアンコール1曲目は『君を通して』でした。ちなみに2016年の1stライブ『Various SKY』の時にここに配置されていた曲は『奏』だったんですが。

どちらも演じたキャラクターの想いに寄り添った曲でもあるし、天さんと私たちの関係性を表した曲でもある。そんな繋がりすら感じさせてくれて。


その上で2曲目の『誓い』がここにあることの重みというか、これは私が特に思い入れを持っている、ということもあるのかもしれないんですけど。

『誓い』はそれこそTOSやTCSでも披露されてるんですが、それはセトリの流れの中にある一曲だったものが、『SKY』というライブのED曲のような位置付けになったことで、深まる想いがあるというか……。


上手く言えないんですけど、2018年5月9日にサイエンスホールで歌うはずだったあの日の『誓い』が、「ああ、これなんだ」って物凄く腑に落ちたと言うか。
あの日があっての、今なんだって思えて。

そう思ったら、今この瞬間鼓膜が破れて聴力を失ってもいいな、とすら思えるくらい胸を打たれましたし、心に響く歌声に涙を堪えるのに必死でした。


そんでもって最後に『This Hope』があるわけですよ。
もうなんか何を語っても蛇足にしかならないような気がするので、とにかくいずれ発売するであろうBDを見てくれ!って感じで丸投げしておきます。


☆MCについて

初日の愛知公演での第一声が「会いたかったよー!」だったことが、とにかくめちゃくちゃ嬉しかったんですよね。天さんも私たちと同じ気持ちでいてくれてるんだ!ってことが、この一言だけで物凄く伝わってきて。

で、各公演のラストMCでの言葉を思い返してみると、アンコールに持ってきた3曲が今の天さんの心情そのものなんだなってことがよく分かりました。


愛知公演は「これからもずっと応援してほしい」
これは私には『誓い』の歌詞そのもののように思えて。

大阪公演は前述した通り「私も頑張るから、頑張って!」
これは『Next Dimension』であり『君を通して』ですよね。


最後に横浜公演では「自分が誰かの希望になれるように、自分自身が希望だと証明する」という決意を言葉にして届けてくださいました。

『This Hope』は声優アーティスト・雨宮天さんの8年間の歩み、そのもので。
どんなにつらくて苦しい時でも、絶対に諦めずに乗り越えてきた彼女だからこそ、ここまで誰かの心を打てるのだと思っています。


全体通して最も感じたのは、天さんは天ちゃんなんだってことでした。
いや、何言ってんだこいつって思われるかもしれませんが、端的に言えば物凄く天さんを近くに感じたツアーだったということです。

天さんはいつだって私たちファンのことを大切にして寄り添ってくれるけれど、それ以上に今、天さんが私たちと同じ気持ちでいてくれてるんだなってことが心から伝わってきた公演だった、ということを改めて記しておきます。


私事ですが、最近ちょっとメンタルが削られていました。

自分が望んだこととは言え、部署異動によって仕事環境ががらりと変わったり。時たま実家に帰ってみても元々仲の悪い両親の板挟みに嫌気が差して必ずと言って良いほど喧嘩になったり。仲間だと思ってた人たちと誤解や諍いが生まれて疎遠になったり。生きていくってままならねえなあ、と自嘲してしまうほど何もかも上手くいかなくて。


ただ、どんな時も前を向く力をくれたのは、雨宮天さんでした。
そんな天さんに、私が返せるものって何だろう?

ずっと考えて悩んでいた少し前の自分を思い出していました。
ただ、笑っていてほしいという願い。

今、改めてその原点に立ち返ることができたような気がして。
まだ私にもできることがあるのかなって。


私には誰かの希望になれる力はないけれど、天さんと大切な人たちの足下を照らす灯火くらいにはなれるのかなって。頑張りたいから。負けたくないから。

彼女に見合うファンでありたいから。
夢に描いた明日掴む!

早く次のライブ行きたい!!!
おわり。